飲料メーカーに勤める友人から『トマトジュースの凄いのが出来たから飲んでみて欲しい』と連絡がありました。グラスに注がれたそのジュースの色はグレープジュースの色に近いものでした。 　「トマトジュースといったのにファンタグレープのような色だね・・・」。 　ここが夢の矛盾したところですが、その点についは突っ込んで聞くこともありませんでした。 　飲んでみると爽やかでわずかに甘みを感じる上品な味です。何にも例えようのない経験した事のない味です。トマトの味はしませんでした。どちらかというとメロンの味が一番近いでしょうか。この味は老若男女全ての人に受け入れられそうです。 　一度飲んだら忘れられないであろう不思議な魅力を持った味です。イメージとしては荒川静香が金メダルを取った時の笑顔です。『これ以上の表現は私には出来ない』。そんな全てを出し切った満足感一杯の表情が印象的でした。薄紫のメーキャップは気品と風格を醸し出していました。 　このジュースは缶でも駄目、紙パックでも駄目、必ずグラスで飲みたい。そんな気持ちにさせられます。味では未体験でしたが、音ではイメージした事があるようです。 　そうです！、現在開発中のケーブル/Reference1で目指している音です。そのケーブルの色をピンク系の薄紫色で設計しているのです。近々その色見本が出来てくる予定ですが、その絶妙の色を出すのは相当難しそうです。 　夢に出てきたのはそんな事が関係しているようです。

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